最近、不妊に関するご相談が増えてきております。
そこで今回は不妊症の中でも男性不妊について書いていきたいと思います。
この記事が不妊でお悩みのご夫婦にとって少しでもお役に立てることができれば幸いです。
目次
不妊症を診る
器質的不妊と機能的不妊
器質的不妊
解剖的になにかしらの問題がある不妊=器質的な不妊
解剖上はなんら問題はないが不妊である=機能的な不妊
という分類がなされます。
まずはここを見極める必要がありますので、まずは泌尿器科を受診していただいた上での鍼灸治療や整体治療の開始となります。
ではまず器質的な不妊からみていきましょう。
器質的なケースの男性不妊の例ですと精子の通り道が詰まっているというのがあります。
この場合、射精しても精液には精子が含まれていません。
となると、いくら頑張っても受精にはいたりません。
手術で精子の通る道を開けるか、睾丸から精子を取り出して体外受精を行うといった対策が必要になります。
このケースは鍼灸や整体で治療できる範囲ではありませんので産婦人科へ行っていただく必要がございます。
機能的不妊
次に機能的な不妊の場合をみていきましょう。
機能的不妊の種類
・精子の数が少ない
・精子に元気がない
・精子の形がよくない
などといった状況です。
ここから少し専門的なお話になってしまい申し訳ないのですが、これらの機能不全はすべて、東洋医学で言うと腎が冷えているという診断に当てはまります。
ですので機能的なものであれば男性不妊は東洋医学で充分に治療が可能ということになります。
勃起障害 ED
男性不妊を語る上で、この問題から目を背けるわけにはいきません。
勃起障害=EDは勃起という機能が正常に行われないということから機能的な不妊に位置付けられます。
EDはペニスに潤沢に血液が流れて行かないために起こります。
自律神経の問題や精神的な問題を紐解きながら治療にあたります。
改善するケースが非常に多いです。
EDでお困りの方もぜひともご相談下さい。
東洋医学の治療は泌尿器科での治療の邪魔をしませんので併用受診していただいて構いません。
ご安心なさって下さい。
自分でできること
自分でやるべき大切なことがあります。
それは治療を受けること、運動すること、栄養をとること、休息(睡眠)することです。
不妊を乗り越えるには
治療
運動
栄養
休息
の4つが必要になります。
治療を受ける
整体治療を受ける
整体なんて不妊となんの関係があるんだ?
こう思われてしまうかもしれません。
しかし実は大切な要素になってくるのです。
機能的なものの男性不妊は生殖器への血流改善が必要になってきます。
生殖器へは骨盤下部から血管が走っています。
また生殖器への神経は背骨下部から走っています。
生殖器にはホルモンや自律神経が脳からの指示によりはたらきます。
こうしたところを整えるために整体治療は非常に有効な手段となります。
血流をよくするクスリを飲んでも生殖器にだけ作用するわけではなく全身的に作用します。
もちろん、効いてはくるのですが、プラスアルファとして生殖器によく血が流れるようにお体のバランスなりを調整しておくとさらに効果的なわけです。
これまで薬を飲んでもちっとも効かなかったのに整体治療を開始し始めた途端に血液検査の数値が良くなったというケースは山ほどございます。
鍼灸治療を受ける
鍼灸治療は不妊治療の根幹をなす大切なものとなってきます。
非常に細い鍼をもちいて、非常に浅く鍼を刺しますので、おそらく刺さっているのかどうか?分からないレベルのものとなります。
あとは先端の丸くなった「刺さらない鍼」での治療となります。
とっても気持ちの良いてい鍼治療は、お子さまにも人気です。
運動
運動は具体的には筋トレになります。
筋トレをするとホルモンの分泌がよくなります。
ステロイドホルモンと言われる性ホルモンも筋トレにより強制的に分泌させることができます。
腕立て伏せ
腹筋
背筋
スクワット
という4種目を行うとよいでしょう。
特にスクワットは性ホルモンの分泌を最も高めると言われています。
スクワットはきついトレーニングにはなりますが、効果も高いので頑張って取り組んでみてください。
EDにも非常に効果的です。
スクワットで追い込んだ後はプロテインの摂取でEDへの影響はさらに良いものとなります。
男性も女性も、筋トレをするとスタイルがよくなりますし、疲れにくくなりますので何をやっても楽しめるようになります。
また、体が強くなってくると性生活も楽しくなってくるはずです。
やって損はないですよ。
筋トレについては別途、ブログ記事やYouTube動画をアップしています。
参考になさってみて下さい。
栄養
どんな栄養素を摂れば良いのか?
タンパク質
ビタミン
ミネラル
になります。
タンパク質
タンパク質の多い食材は
チーズ
ヨーグルト
卵
納豆
豆腐
です。
こうした食品を積極的に食べることが大切です。
と同時に、糖を控えるのも大切です。
いわゆる低糖質食にしていくのが良いとされています。
だからといってお米などの主食をただちにやめるというのではなく、まずはお菓子をやめることからスタートです。
できればお酒もやめたほうがいいです。
やめるのが無理なら、せめてチューハイはやめましょう。
ビタミン
果物がお手軽でいいですね。
ビタミンの不足を感じたらサプリを活用するのもありです。
ミネラル
これも食材から摂るのがベストではありますがなかなか難しいのではないでしょうか?
天海のにがりというミネラルウォーターを活用するのをオススメします。
あとは亜鉛が大切になってきますので亜鉛サプリを活用するのも手です。
「亜鉛 ミネラルウォーター」で検索すると亜鉛入りのミネラルウォーターが出てきますので、そういうのを使うのもありです。
休息
休息=睡眠と言えます。
この現代に生きていると「良質な睡眠を取りたい」と誰しもが思うところでしょう。
睡眠は不妊症を解決するためにとても重要なテーマですので、少し書かせていただきます。
良質な睡眠をとるためのコツ
起床時に日光を浴びる
人間の生体リズムが25時間であることは有名です。
この体内時計を毎朝、地球の24時間にリセットする方法が日光を浴びるという行いです。
太陽を浴びて脳に朝がきたことをお知らせすると睡眠ホルモンのメラトニンが消失し、かわりにセロトニンが活発化してスッキリしてきます。
朝はタンパク質を積極的に摂る
上に出てきたセロトニンとメラトニンは睡眠のカギを握る重要なホルモンです。
このセロトニンとメラトニンの材料になるのがトリプトファンというアミノ酸でして、アミノ酸はタンパク質から作られるのでタンパク質をたくさん摂りましょうということです。
就寝前と起床時に消費したメラトニンとセロトニンを補充するために、朝はタンパク質を摂ってトリプトファンの合成を助けましょう。
チーズ、ヨーグルト、お味噌汁、豆腐、たまご、納豆
栄養のところで前述していますが、こうした食材を食べていただくことで睡眠の質もアップします。
就寝前に体温を上げるのも睡眠に好影響
眠くなると子どもは手足が温かくなることが知られています。
いきなりコテンといきますよね。
あれは、いったん体温を上げて手足から熱を放散させることで、次に体温が一気に下がるのでコテンと寝てしまうのです。
大人もこの原理を活用すると良いです。
寝る1~2時間前に体温が上がるくらいの軽い運動をしたり、あるいは入浴をしたりするといいですね。
いったん上がった体温はやがて下がりますので、その時に眠気がきます。
いびきに注意
いびきをかく人は要注意です。
もしかすると睡眠時無呼吸症候群になっているかもしれないからです。
無呼吸症候群になっていると睡眠の質はとても悪いものになってしまっているからです。
ご家族や彼氏彼女から「いびきがうるさい」と指摘を受けている人は、いちど呼吸器科への受診をおすすめします。
最後に
不妊治療というと女性が焦点になるウェイトが高まる傾向にあります。
しかし実際のところ、不妊の原因に男女比はさほどないのが現状です。
奥さまだけが不妊治療に精を出すのではなく、ご主人もどうぞ一緒になって不妊治療に取り組まれることが、最終的に子を授かることにつながっていくと思います
監修 鍼灸師 柔道整復師
藤本 誠
鍼灸師、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師は医療系国家資格です。
お体の治療をご希望される方は、医師・歯科医師をはじめ鍼灸師・マッサージ師・柔道整復師といった人の治療行為を法律で認められた国家資格者をお選びになられるのが良いかと思います。
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