目次
定期的に頭痛が起こってしまう患者さまがおられます。
この方、普段は腰が痛かったり肩がこったりなんですが、たまに強烈な頭痛に襲われてしまいます。
まず、この方の頭痛に対してどこをチェックするか?についてお話しします。
頭痛になった時にチェックする箇所
この方の場合は頭痛になるといつも、一番上の頚椎が歪んでおられます。いわゆる頚椎1番の歪みですが、これが回旋してしまった状態でゆがんでいます。
よって、このポイントを治療していきます。
治療して1番頚椎の歪み(回旋)がなくなると、見事にスッキリされます。
そして「助かりました!ありがとうございます!」と、笑顔でお帰り下さいます。
私
「あー、良かった。」
「頭痛の原因の歪みを直せて良かった。」
しかし、、、
しかし果たして、本当にこれで良かったのでしょうか?
そりゃ、痛みが消えてお帰り頂けるので、良かったのは良かったわけですが、1番頚椎を治療するだけで良かったのでしょうか?
「頭痛の原因は1番頚椎の歪みなんだから、1番頚椎を治療するのが原因治療だ」
というのでは、実はまだまだ浅いのです。
この方の頭痛の本当の原因とは
この患者さまはまた、1ヶ月くらいすると1番頚椎を歪めさせて「頭が痛い」とお困りになって来院されます。
という事は、1番頚椎の歪みは結果であって、他のどこかに1番頚椎を歪める[何かしらの原因]がある、という事になります。
その[何かしらの原因]に対する結果が、1番頚椎の歪みと言えるわけです。
原因=?
結果=頚椎の歪み
その結果=頭痛
そう、1番頚椎の歪みによって起こる症状が頭痛である、と考えるのが正解なんです。
ここからがいよいよ、本格的な原因治療になります。
原因に対する治療
この患者さまの歪みの原因は、頭蓋骨と腎臓にありました。
原因を調べるには四診法という診断法を用います。
視て診断する視診、患者さまの声のトーンや呼吸の感じなどを聞いて診断する聞診、質問を投げかけてそれにお答え頂く答えから診断する問診、そして実際に触らせて頂いて診断する触診の4つの診断法を用いて原因を調べます。
頭痛の原因の頚椎の歪みの原因が、頭蓋骨と腎臓の2箇所と分かりました。
よって、この2箇所に向けて治療を施します。
①頭蓋骨と腎臓の治療をします。
②次は頚椎の歪みを直します。
③そして仕上げに、指圧や鍼やストレッチなどで頭痛を消去します。
この3つの治療を行うことにより、次に頭痛が起こるまでの期間が飛躍的に長くなります。
このような流れが根本治療/原因治療になります。
巷で言うところの「根本治療」「原因治療」について、少しはイメージして頂けましたでしょうか?
「根本治療」を謳っている院は多いと思うので、根本治療の意味が少しでもお分かり頂ければと思います。
痛みやこりという症状がなぜ起こっているのか?
それが歪みであるならば、なぜその歪みが起こっているのか?
原因の原因を探り当てて治療を施していかないと本当の治療とは言えない、と言ってもいいかと思います。
■痛みを消すには、首や頭を指圧したりマッサージしたり、あるいは鍼で処置します
■更に、当面痛まないようにするには、痛みの原因である「歪みの消去」を行う
■また更に、歪みを起こりにくくするには歪みの原因を探り当て、その「歪みの原因に対して治療」する
原因の原因を探り当てて直していけば、良い状態が長持ちするので嬉しいものです。
そして次なるステージは、原因の原因である頭蓋骨と腎臓になぜ問題が生じているか?を探り当てる事です。
ここまで行くと、次は血流や神経の流れといった循環の問題を見つけたり、内臓に問題がないか?などの問題を見つけたりといった診断過程となります。
監修
柔道整復師 鍼灸師 藤本 誠
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