2018年も11月下旬となり、寒さが増してきましたね。
そろそろ風邪が流行りだします。
そこで今日は、風邪をひいてしまったら鍼がとてもよく効くことについてご紹介していきます。
風邪をひくと咳や鼻水が出て、体がしんどくなったり熱が出たりします。体の節々が痛くなることもありますよね。
こうした風邪の症状は全て、体を治すための修理が行われている証拠なのです。トントンカンカン、体を治しているんですよね。これにはなかなか痛みを伴います。
ここで考えないといけないことです。
わたくしたちはこの風邪に対して、どういう対処法をすべきでしょうか?
だいたい、以下のような対処をされるかと思います。
①風邪を治す
②風邪の症状を感じなくする
③風邪の症状を消す
私がオススメする対処法はもちろん①なのですが、人類の叡智は化学やクスリの力を使い、②や③を可能にしてきました。
これはすごいことです。
仕事や学校をどうしても休めない状況にあるときなんかは、クスリをうまく使うと良いかと思います。
しかし、本当は①で治すべきですけどね。
クスリが風邪を治しているのではないことは、すでにご存知かと思います。
風邪のウイルスが体に入ると、体はそれをやっつけるために熱を出します。
ありがたいですね、発熱。
体にヤバいものが入ってきたら、自動的に熱を出すことにより細胞を活性化させて、悪いものを排除していくんですよ。
凄いシステムです。これを免疫システムと言いますが、この発熱などの風邪の諸症状は生体を守るための反応なので生体防御反応と言います。
この生体防御反応でもってせっかく出た熱をクスリで下げてしまうと、ウイルスを排除する作業が進みません。なんともったいないことでしょうか。残念ながら治りは遅くなってしまいます。
さて、ではどうするのがベストなのでしょうか?
ベストは休息することです。
しかし、なかなかそうもいかない、休息なんてしている暇はない、というのが現代人の状況でしょう。
ここで鍼灸師の私がお勧めするのが、鍼治療です。
鍼治療で期待できることは、次のようなことです。
・咳を鎮める
・鼻水を抑える
・体のしんどさを取る
・熱を下げる
・早く治す
この鍼治療ですが、どういう作用でこのような効果が出るのでしょうか?
基本的には咳や鼻水を止め、熱などの炎症を抑えるツボに鍼治療をしていくということになります。
生体防御反応は維持しつつ、症状を緩和していきます。
生体防御反応を高めると症状は強くなりますし、生体防御反応を抑えると症状は弱くなりますがその分、治りは遅くなります。
当院ではこのあたりのバランスを取りながら、それぞれの患者さまのニーズに合わせた鍼治療を行なっています。
結論からいくと「症状を抑えつつ、早く治るようにしていく」というのが当院の治療スタイルになります。
<患者さまの要望例>
今日、これから大切なプレゼンテーションがあるから、何とか症状を抑えて欲しい
3日後の試験で歌を歌わないといけません。何とか声が出るようにして欲しいです。
明日は学校で大切な行事があります。何としても元気に行きたいんです。
週末にデートするんですが、それまでに元気になりたいです。
このようなご要望にお応えできるような治療をしております。
その方のどの症状に着目し、どこに対しては症状を抑え、どこに対しては修理工事を早く進めるようにしていくか?
鍼を刺すツボは患者さまごとに異なります。
また、鍼が怖いという方には刺さない鍼もあります。
これが刺さない鍼 「てい鍼(ていしん)」 です。
刺さない鍼でも非常に高い効果が見込めますので、ご安心ください。
これなら安心ですよね?
風邪にば鍼がよく効きますというコラムでした。
監修
鍼灸師 柔道整復師 藤本誠
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