鍼灸治療にも、普通の病院のように専門分野があります。
中医内科学、中医外科学、中医整形外科学、中医婦人科学、中医心理学、などなど、全ての専門科に対応した治療学問が存在しています。
さて、私たちはメディアなどでも経絡やツボという言葉を耳にします。
この経絡ですが、基本的には内科疾患を治療するために用いられます。
それとは対照的に、整形外科領域の治療を行う際には経筋という概念を使って治療にあたります。
経筋は鍼灸師の国家試験の範囲に含まれていないので、鍼灸師は経筋について独学やセミナー参加などで学習していきます。
鶏肉などを生の状態で見てみると、肉に薄皮がへばり付いているのを見た事があるでしょうか?
あの薄皮が筋膜です。
筋膜は全身の筋肉の周りに存在しています。ふくらはぎの辺りから筋膜を掴んで引っ張ってくると首や腰などの筋膜が1つの袋としてふくらはぎの辺りから出てきます。
経筋治療を分かりやすく例えると、この筋膜に対してアプローチしていくイメージで捉えておいて頂ければと思います。
最近は筋膜リリースという言葉も聞きますが、あれを鍼で行うのが経筋治療と思って頂いて差し支えありません。
経絡は内臓の調整、経筋は筋骨格系の調整ということで覚えておいて下さい。
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